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2014年6月26日木曜日

監理と管理(1)

建築用語には同音異義語がけっこうあります。

しゃえん=「遮煙」「遮炎」、せこう=「施工」「施行(しこうとも読みますが)」、こうがい=「公害」「光害」等々

今日は同音異義語の一つの例として、かんり=「監理」「管理」をとりあげてみます。

コトバンクによると「監理:物事を監督、管理すること。取り締まること。」「管理:ある規準などから外れないよう、全体を統制すること」と説明されています。

建築用語としての説明は、wikiの「工事監理」の項目にこう説明されています。

工事監理(こうじかんり)とは、その者の責任において、工事を設計図書と照合し、それが設計図書のとおりに実施されているかいないかを確認することをいう。(建築士法第2条7より引用)

まぎらわしいが、監理とは別に管理も存在する。工事管理は施工者が現場を運営する業務でいわゆる現場監督がそれを行う。監理は建築士が行い、管理は現場監督が行う。」

まぎらわしいという言葉で説明がはじまっていますね(笑)。
現場でも口頭で伝えるときには混乱の元となるので「監理」を「サラカン」、「管理」を「タケカン」と呼んだりします。

管理というのはいわゆる現場監督の仕事というwikiの説明で多くの方がおおよその仕事内容を理解できると思いますが、設計図書との照合を行うという仕事をするのが監理と言われても「??」と思われる方が多いと思います。

ところが、この「監理」という仕事は年々責任が重くなってきています。それだけ建築の世界では重要な役割であると認められているわけです。

その一方で飾りだけでまったく意味をなしていない、有名無実だと批判する声を聞くことも多い役目です。

矛盾していますよね?重要視され、責任も重い仕事がなぜ「名前だけ」と言われたりするのでしょう?この説明はゆっくり時間をかけてさせていただきたいので、次回の更新時にお話しさせていただきます。

国土交通省が策定した「工事監理ガイドラインの手引き」です。
538ページもあるんですよ。




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